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組木屋 上田

「楽(らく)」 と「楽しい」 ぜんぜんちがう?


「楽しい」ことにもいろいろ種類があると思いますが、ある種の「楽しさ」を知っている人にとっては、「楽(らく)」と「楽しい」とでは、ぜんぜん逆の意味にも思えます。

「がらがらの木」の作品紹介で、『作るのが、「面倒」くさくて「楽しい」』といったことを書いたのですが、「面倒」の反対が「楽ちん」、(「難しい」の反対は「楽勝」、ぐらいでしょうか。)だとしたら、『「楽じゃない」ものが「楽しい」』と言っていることになります。

すごく面倒で難しいこと(けっして「楽(らく)」ではないこと)をやっている時にこそ、

自分は「楽しい」と感じるのに、「楽(らく)」 と「楽しい」とは、ぜんぜん違うもの?

じゃあ、なんで「楽」という同じ漢字が使われているのだろうか?

自分では、

困難を克服する、その過程に「楽しさ」があり、

困難が克服された、その結果が「楽(らく)」な状態

と解釈して、けっこう近い状況を示した言葉だから同じ漢字なんだと、勝手に納得しています。

木工作品を作るのは、めっちゃ面倒で、楽しいです。

糸鋸盤での工作は、めっちゃ難しくて、楽しいです。

新しい作品を考えるのは、めっちゃ面倒で難しくて、楽しいです。

一所懸命にやると、ちょっとだけ「楽(らく)」が生まれて、すごく「楽しく」なります。

それもこれも、なにかしら目指すところがあってからこそ、かもしれません。


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