メビウスの指輪(応用編)
- 組木屋 上田
- 2018年4月26日
- 読了時間: 5分
更新日:2020年12月15日
作品紹介の第4回で書いた「メビウスの指輪」のつづき。組木屋の「メビウスの指輪」は、はめ方次第でいろいろな表情が楽しめますよ、として基本の5スタイルを紹介しましたが、今回は、その応用編。
それと、「実際に指にはめたところを見ないとイメージが湧きません」という、ごもっともな意見をいただきましたので、モデルさんにはめていただいた写真を載せていきます。(プロのモデルさんではありませんので、シワとか毛穴とか余分なお肉は見ないであげてください)

・メビウスの指輪、基本5スタイルのおさらい
まず、基本5スタイルで指にはめた状況の写真を。(別角度からも見えるように鏡の前で撮っています。)
使用する指輪は、パオロッサという樹種で、白太あり、やや太めのフォルムのもの。(最初期に作ったものなので、今見ると若干へたくそに感じられますが、クラフター上田さんの腕が少しは上がっている、と理解しましょう。)
S‐styleを指輪ゲージで測ると、およそ9号。←モデルさんの小指にほぼちょうどなサイズ。
IMGP2722_R IMGP2679_R
以下、実際に指にはめた写真。基本スタイルではめて、くるくると回して(rollして)いきます。
①標準型「S-style」
S-style _ White _ Front _ Top S-style _ White _ Front _ Charm S-style _ White _ Front _ Up S-style _ White _ Front _ Strange S-style _ White _ Front _ Bottom S-style _ White _ Front _ Strange' S-style _ White _ Front _ Down S-style _ White _ Front _ Charm'
②交差型(白)「X(W)-style」
X(W)-style _ W _ F _ Top X(W)-style _ W _ F _ Charm X(W)-style _ W _ F _ Up X(W)-style _ W _ F _ Strange X(W)-style _ W _ F _ Bottom X(W)-style _ W _ F _ Strange' X(W)-style _ W _ F _ Down X(W)-style _ W _ F _ Charm'
③交差型(黒)「X(B)-style」
X(B)-style _ W _ F _ Top X(B)-style _ W _ F _ Charm X(B)-style _ W _ F _ Up X(B)-style _ W _ F _ Strange X(B)-style _ W _ F _ Bottom X(B)-style _ W _ F _ Strange' X(B)-style _ W _ F _ Down X(B)-style _ W _ F _ Charm'
④蝶々型「B-style」
B-style _ W _ F _ Top B-style _ W _ F _ Charm B-style _ W _ F _ Up B-style _ W _ F _ Strange B-style _ W _ F _ Bottom B-style _ W _ F _ Strange' B-style _ W _ F _ Down B-style _ W _ F _ Charm'
⑤無限型「Q-style」
Q-style _ W _ F _ Top _ var. Q-style _ W _ F _ Top _ var. 2 Q-style _ W _ F _ Top _ var.3 Q-style _ W _ F _ Up _ var. Q-style _ W _ F _ Bottom _ var.
基本5スタイルでいろいろ試すとこんな感じです。上記写真はすべて正面(Front)から指を入れていますが、逆(Rear)から指をいれると、木目がまた違った見え方になったりします。
・メビウスの指輪の各部位名称と記号について
基本スタイルだけでもかなりの数となって、区別が大変になります。
ここで、応用編を説明する前に、指輪の各部位や方向につけた名称と記号について説明します。
まずは、2本のリングを識別します。一方を白(White)として、もう一方を黒(Black)と呼びます。白太ありの作品だったら比較的区別しやすいのですが、そうでない作品でも何でもよいので目印(木目の特徴的な部分とか、キズとかでもよいので)をみつけて、一方を白、もう片方を黒と決めてしまいましょう。どうしても識別できない場合は、あっさり諦めていただいて、白と黒の区別はない、としていただいてよいです。
座標軸 各部名称
次に、座標軸(x y z)を左図のように設定します。この写真の状態を定位置(home position)として覚えておいてください。指輪が飛行機だとしたら、このままx軸の方向に飛んでいくようなイメージで、回転軸(roll pitch yaw)も設定。
x軸正の方向に見たものを正面(Front)、逆にx軸負方向に見た場合を背面(Rear)とします。
続いて、一方(白)のリングだけに注目して、指輪の方向45度毎に、右図のように名前をつけます。(名前の由来は、あまり気にしないでください)

①スタイル:基本5スタイル(S X(W) X(B) B Q)と、応用スタイルのヨーワンエイティ(yaw-180°)
②基準リング:2本のリングを識別して、白(White)と黒(Black)のどちらを基準とするか
③はめる方向:指輪をはめる方向。正面(Front)からか背面(Rear)からか
④見せる方向:指輪のどの方向(Top Charm Up Strange Bottom Strange' Down Charm')を、手の甲側にするか
⑤開閉:開く(open)か閉じる(close)か。(閉じて捩じらない場合は省略します)
⑥捻じり:捻じる(twist)か捩じらない(not twist)か。(捻じらない場合は省略します)
記号表記するとき、適当に省略する場合(「yaw-180°」は「y-π」と略します)や、頭文字1字だけを使用する場合があります。
・メビウスの指輪、応用スタイル編
ここでいよいよ、2本の指輪をそれぞれ、開いたり閉じたり、捩じったり、ひっくり返したり、という応用編の説明をします。応用編では、指輪の内径が小さくなるので、基本スタイルの説明で使った太めの指輪だと、肉が”むにゅっ”となって苦しい感じです。(太めの指輪だと、特に内径の変化が大きいです)

なので、指輪を大きめで細めのフォルムのものに変えて説明します。樹種はアフリカンブラックウッド。
S‐styleを指輪ゲージで測ると、およそ12.5号。←モデルさんの小指にはだいぶ緩めなサイズ。
ほとんど真っ黒な木なので、白・黒の区別、正面・背面の区別は無しとして、記号の②③は省略します。
IMGP2774_R IMGP2680_R
①まず、この指輪で基本の「S・X・B-style」。写真で分かりにくいかもですが、けっこうゆるゆるです。
S-style _ Top_ X-style _ Top_ B-style _ Top_
②「S-style_Up」から、開いたり捩じったり閉じたりします。指輪サイズが小さくなるので、抜くときは、基本スタイルに戻して抜いてください。
S-style _ Up S-style _ Up _ open S-style _ Up _ open _twist S-style _ Up _ close _ twist
③「X-style_Up」から、開いたり捩じったり閉じたりします。
X-style _ Up X-style _ Up _ open X-style _ Up _ open _twist X-style _ Up _ close _ twist
④「B-style_Up」から、開いたり捩じったり閉じたりします。
B-style _ Up B-style _ Up _ open B-style _ Up _ open _twist B-style _ Up _ close _ twist
ここでいよいよ、「ヨーワンエイティ(yaw-180°)」の説明にいきます。はめ方は、各S・X・B-styleから、一方のリングだけをyaw方向に180°(もしくは‐180°)回して、指を突っ込みます。このはめ方をすると、指輪サイズが、さらにぐっと小さくなりますので、キツイ場合は、無理して入れないようにご注意ください。
⑤「S-style-yaw-180°」で、くるくると回して(rollして)いきます。
S-y-π _ Top S-y-π _ Charm S-y-π _ Up S-y-π _ Strange S-y-π _ Bottom S-y-π _ Strange' S-y-π _ Down S-y-π _ Charm'
⑥さらに「S-style-yaw-180°」から、開いたり捩じったり。(記号は、もう自分でもわけわからないので、いろいろなバリエーション、ということで省略します)
より立体的な形になるので、指輪のデザインとして非常に面白いと思うのですが、かなりかさばって邪魔になります。
S-y-π _ var. S-y-π _ var.2 S-y-π _ var.4 S-y-π _ var.3
⑦「X-style-yaw-180°」で、くるくると回して(rollして)いきます。
X-y-π _ Top X-y-π _ Charm X-y-π _ Up X-y-π _ Strange X-y-π _ Bottom X-y-π _ Strange'
⑧「X-style-yaw-180°」から、開いたり捩じったり。
X-y-π _ var. X-y-π _ var.2 X-y-π _ var.3
⑨「B-style-yaw-180°」で、くるくると回して(rollして)いきます。
B-y-π _ Top B-y-π _ Charm B-y-π _ Up B-y-π _ Strange
⑩「B-style-yaw-180°」から、開いたり捩じったり。
B-y-π _ var. B-y-π _ var.2
最後の方は息切れしてきて、写真の枚数も少なくなってきましたが、、、まだまだいろいろなはめ方があるはず。興味が湧いたら、是非ご自分の手で(指で)試してみてください!→ショップをチェック!
私が最初に自分の指に合うサイズのものを作ったときには、1時間以上も延々と飽きずにくるくる回してました。「yaw-180°」は、無理して入れると本当に、「抜けんっ!どうやって入れたんじゃ~?!」ってなことになりますので、ご注意くださいね。
以上。




























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