組木屋作品紹介 組木屋の立方体ジグソーパズル

このページは、制作メモ的なページです。

パズルの答えや仕組みまで記載しています。あらかじめご了承ください。

組木屋 ジグソーキューブ (Kumikiya jigsaw cube)

デザイナー:Nobu クラフター:上田

​【今までに制作した材種】ケミカルウッド、近いうちに天然木での作成にもチャレンジするぞ、と。

(2019年11月天然木で制作しました)

​(2019年12月3D-CADで10種類ほど作図)

(2020年4月~3Dプリントサービスでいろいろ出力しました)

 
​・組木屋ジグソーキューブ (Kumikiya jigsaw cube) とは
 

 

【目次】

「nピースジグソー」シリーズの延長で、8ピースを立方体に配置するものを考えました。

​複数のバージョンを考えたので、別シリーズとして整理することとします。

作品名は、初めは「組木屋8ピースジグソーパズル」としていたのですが、

同様の外見のパズルで「jigsaw cube」という呼び名が結構一般的に使われているようだったので、

​「組木屋ジグソーキューブ」という呼び名にした方がよいかな、と考えています。

外観が似たものであっても、コーディネートモーション解と思われるようなものは見たことが無いので、

​組木屋の創作が初出だと思っています。

まずは糸鋸盤でも加工しやすいケミカルウッドで試作(2019年7月)。

上手くいったものは天然木での制作にチャレンジしたい。

​糸鋸盤での制作が不可能(ノン糸ノコッチャブル)な形状のものは、3Dプリンターでの制作も考えようかと思っています。

天然木での制作(2019年11月~)。若干ゆるくなりがちだが、パズルとして成立する精度で制作できました。

実際に動かす前に6面すべてを見ていただいて、「不可能物体」的であることを感じていただきたい、と思い、透明ケースに入れて提示するのがよいかな、と。

3Dプリンターで出力(2020年4月~)。とりあえず、9種類(9色)をレギュラーとしようかと。

 

<現状(2019年8月時点)、以下のモノたちを制作して(作図もしくは考えています。(いました)

(変更・更新するのが面倒なので、その後考えたり試作したものは下の方に追記していきます。)

​うにゃうにゃと考えて作図だけはいっぱいしているが、制作が困難なのものばかり、、、

● π/2シリーズ

 ◎ピース全8種(3210・3210) ←セレクションが美しい

  ○基本形(スライド解) ←2解有り 4番目に試作(2019.07) パズルとしては簡単

   ・テーパー付き ←外れる方向を限定すると、かなりパズルっぽくなる 糸鋸制作は至難

   ・凸凹干渉 ←レールを中央に配置して、あえて干渉させる

  ○コーディネートモーション(+)解

​  ○コーディネートモーション(-)解

 ◎3333・0000 ←「3右」4ピース「0左」4ピース (左右は逆でもよい)

  ○基本形 ←唯一解だけど組み立てできない「インポッシブル解」

  ○コーディネートモーション(+)解 ←切り欠きにより組み立て不可能を可能にする

   ・3方向遊び・ロック無し ←1番最初に試作 (2019.06) 難しくはないけど面白い

   ・3方向 遊び・ロック有り

   ・6方向 遊び・ロック有り ←2番目に試作 (2019.06) なかなかの傑作

  ○コーディネートモーション(-)解 ←立方体同士が食い込む、その加工が困難

   ・3方向 遊び有り ←外すためには、必然的に3方向遊びができる

​    (立方体切り欠き・120°対称継手)

   ・6方向 遊び有り ←3番目に試作 (2019.07) こちらがさらに傑作

​    (立方体切り欠き・120°対称継手)

 ◎2222・1111 ←「全8ピース」と「3333・0000」に次いで綺麗なセレクション

  ○基本形 ←アセンブリ解2通り、ソリューション解1通り

 ◎その他のセレクション ←いくつか検討したけど、上記より面白そうなものは今のところ見つからず

● π/4シリーズ ←すべて制作が困難(45°切りが基本となる)

 ◎凸凸と凹凹(6面同形 すべて凸4ピース、すべて凹4ピース)

  ○基本形(スライド解) ←なんとか糸鋸盤で制作できそうかも?←凸ピースは無理

​  ○コーディネートモーション(+)解

   ・遊び・ロック無し ←なんとか糸鋸盤で制作できそうかも?チャレンジしたけど凸ピースは無理

   ・3方向 遊び・ロック有り

   ・6方向 遊び・ロック有り

  ○コーディネートモーション(-)解 ←作りたいけど、糸鋸盤だけでは無理 鑿加工が必要

 ◎凸凹回転(3面ずつ同形)

  ○基本形(スライド解) ←まずまず面白そうだけど、、、

​  ○コーディネートモーション(+)解

   ・遊び・ロック無し ←糸鋸盤では制作不可能

   ・3方向 遊び・ロック有り

   ・6方向 遊び・ロック有り

  ○コーディネートモーション(-)解 ←作りたいけど、糸鋸盤だけでは無理 鑿加工が必要

   ・遊び・ロック無し ←ちょうど外れるための調整が必要

   ・6方向 遊び・ロック有り

 ◎凸凹回転(6面同形) 

  ○基本形(スライド解) ←スライド解は成立しない

​  ○コーディネートモーション(+)解

   ・遊び・ロック無し  ←糸鋸盤では制作不可能 3Dプリンターが使えるなら是非作りたい

   ・3方向 遊び・ロック有り

   ・6方向 遊び・ロック有り

  ○コーディネートモーション(-)解 ←作りたいけど、糸鋸盤だけでは無理 鑿加工が必要

   ・遊び・ロック無し ←ちょうど外れるための調整が必要

   ・6方向 遊び・ロック有り

 ◎その他の凸凹

​  ○コーディネートモーション(+)解

   ・その1 ←凹レールの途中止め有り←糸鋸盤では制作不可能

π/2・π/4複合

 ◎コーディネートモーション解

​  ○穴あき ←干渉問題未検討

 

以下、(上記の順番ではなく、考案した順番でもなく)試作した順番で紹介していきます。

​用語・記号の意味に関しても順次詳述します。

 
​・π/2 3333・0000 CM(+) 3方向遊び・ロック無し
 

コーディネートモーション解となるものの中では、一番制作しやすそうだったので、最初に試作した。(2019年6月)

​かなり大変ではあるけど、なんとか糸鋸盤での手作りでも制作が可能。(ルーターという機械があれば、ビットさえ特注すれば機械加工も可能となりそうなのですが。)

IMGP5290_R
IMGP5289_R
IMGP5288_R
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全体形状:8ピースで立方体。

     外観ではピース形状は2種類だけに見える。

     6面すべて同じ見た目。各面の凸凹は互い違い。

     (この外観から「不可能パズルなのではないか?」と思い至ってくれる人は、ごく少数かも。)

ピース構成:π/2 3333・0000

     「3」を右手系、「0」を左手系で試作した。(逆の場合は鏡映対称)

     右を白(薄い色)、左を黒(濃い色)とした。(右と左とは必然的に互い違いの配置となる。)

ピース形状:3種類。

      「0」4ピースはすべて同じ形。

      「3」のうち3つのピースで、凸レールを45°に切り欠いている。

      (切り欠きがなければ、本当に不可能パズル)

      「3」のうち切り欠きをしていないものが、キーピースとなる。(最初に外れる。)

動き:3軸方向に、4個セットで動かせる。

   外せる方向にしか動かせない。

解法:行き止まりがないので、動かせる方向に、後戻りをせずに動かしていけば、

   必然的にコーディネートモーション(+)の動きに行き着いて、外せる。

​   キーピースの反対側「8番」のピースを掴んで揺すると、一気にバラバラになる。

その他:立方体に組まれた状態から、外すことは(ピースの内部形状が見えないけど)、

    それほど難しくないと思われる。(それでも、その動きは面白いと思っていただけるのではないかと。)

    外し方(キーピースから順番に外す方法)を覚えていれば、組み方はその逆をするだけだが、

    逆さまに振って、一気にバラバラにしてしまった場合、分からなくなる。

    外し方を知らずに、バラバラの状態から組もうとすると(ピース形状はすべて見えるが、それでも)

    かなり難しいパズルだろうと思う。

​    (コーディネートモーションの変形に自力で思い至ったとしたら、結構感動ものなのではないか)

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/kO35uRDEPjY>

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/cNmFbQecg-c>

​ケミカルウッドで試作をして、なんとか組木屋の設備で制作可能だと分かったが、糸鋸盤での切断が非常に大変。

同形のピースが複数あり、切断線の共有度が高い。(ピースの向きを変えたり、入れ替えたりしても、ちゃんと組めなくてはいけない。)そのため要求される精度が、大変厳しい。

​もう少しガタを小さくしたいところではあるけど、ギリギリを狙うと各ピースの調整がとんでもなく煩雑になる。

 
​・π/2 3333・0000 CM(+) 6方向遊び・ロック有り
 

上記のものを、​よりパズルらしくしようと思い、遊びとロック機構を付加した。

​(凸レールを短く切り詰めたり、ぶつかる部分に穴を穿ったりして、無駄に動かせるようにした。)

IMGP0005_R
IMGP0004_R
IMGP0003_R
IMGP0002_R
IMGP0001_R
IMGP5292_R
IMGP5291_R

全体形状:上記とまったく同じ

ピース構成:上記と基本的に同じ

ピース形状:3種類。

      「0」4ピースはすべて同じ形。

      「3」のうち3つのピースで、凸レールを45°に切り欠いて、さらに穴を穿つ。

      もう一つの「3」(キーピース)でも、凸レールを短くし、穴を穿っている。

​      (遊びを設ける方法は、複数考えられる。)

動き:6方向(3軸±方向)に、4個セットで動かせる。

   穴に凸レールがはまると、ロックが掛かり、他の方向に動かなくなる。

解法:ロックが無い場合と解法は同じだが、動かしすぎると、ロックが掛かり外れない。

​   途中まで変形したら、キーピースの反対側「8番」のピースを掴んで揺すると、一気にバラバラになる。

その他:遊びとロックを付加したことにより、偶然に外れる可能性は低くなる。

​    外す場合でもパズルとして、そこそこ難しく面白いものになったのではないかと思う。

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/J6vcOin49Z4>

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/1DK1jABS2BI>

 
​・ピースの基本形状
 

立方体の3面に、出っ張ったレール(凸レール)と引っ込んだレール(凹レール)をつけた形状。

π/2シリーズ」の場合、とりあえず3本のレールをすべて直交する方向で設置するもの(右手系と左手系とがある)を考えている。​

​凸レールの数から、それぞれ「3」「2」「1」「0」と呼んでいる。

 
​・凸凹レールの形状
 

凸凹の形としては「蟻継ぎ」や「鎌継ぎ」の形で作っても、原理的には同じなのだが、見た目がいかにもジグソーパズルっぽいように丸いもの(「丸継ぎ」とでも呼ぼうか)で作ろうとしている。

​(「鎌継ぎ」はレールとしての安定度は高いけど、加工が困難。「蟻継ぎ」の形が一番シンプルで、制作はしやすいだろうとは思うけど、パズルとしては、やっぱり丸が魅力的に感じられるので。)

凸凹レールを設置する場所は、面の中央でもよいのだが、制作の都合と見た目の好みとで、ちょっとずらした位置のものを基本としている。(今の大きさのままレールを中央に配置すると、レール同士が干渉しまくる。かといってレールを小さくすると、糸鋸盤での加工難度があがる。ピース全体を大きくしても糸鋸での切断厚が大きくなり困難になる。この辺りが組木屋での加工限界。)

 
​・π/2シリーズとπ/4シリーズ
 

立方体の辺に対してのレールの角度。π/2(ラジアン)=90°、π/4(ラジアン)=45°のこと。

組み立てた状態で、「π/2」は各面に2つ、「π/4」は各面に4つの凸凹が現れる。

π/4」は、いかにも不可能っぽい見た目になるが、斜めにスライドする、つまりは「四方鎌継ぎ」の技法。

はじめに「π/4シリーズ」の方をいろいろと考えたのだが、どれも制作が困難すぎるので、

妥協して「π/2」の方を考えて、とりあえず上記の2つを試作した。

 
​・「スライド解」と「コーディネートモーション(+・-)解」
 

「こんな外れ方をしたら面白いかな」という感じで、解法から形を考えたりしている。

近頃、組木屋で流行りの「コーディネートモーション解」(略して「CM解」)のものをいろいろと考えようとしているのだが、そうではない、4個セットでスライドすれば外れるものを「スライド解」と呼んでいる。

「CM解」の場合でも複数の動きがあり、立方体同士が干渉せずに動かせるものを「CM(+)解」、動かす時に立方体同士が干渉するため食い込ませるような切り欠きを設置するものを「CM(-)解」と呼ぶこととした。

コーディネートモーションの検討「π/2シリーズ」左がCM(+)、右がCM(-)の変形モデル

CM(-)のものは、「1番」のピースがその反対側の「8番」のピースに、長さでいうと1/2(体積でいうと1/8)食い込んでいる。(「8番」のピースに立方体の切り欠きを設けた。)

コーディネートモーションの検討「π/4シリーズ」左がCM(+)、右がCM(-)の変形モデル

CM(-)のものは、「1番」のピースがその反対側の「8番」のピースに、長さでいうと3/4(体積でいうと27/64)食い込んでいる。(「8番」のピースに立方体の切り欠きを設けた。)

また「2~7番」のピースには、変形時に干渉するので、四角錐の切り欠きを設けている。

π/4シリーズ」の場合、「スライド解」を封じて「CM解」のみのものが考えやすいのだが、

π/2シリーズ」の場合、まず「スライド解」を封じることが(制作上)難しい。テーパーを付けたり、引っ掛かりを設けたりしようとすると、加工がいっきに難しくなってしまうから。

ということで、まずは、はじめから「スライド解」での組み立てが不可能な「3333・0000」というピース構成で「CM解」のものを制作することとした。

 
​・ピース番号

8個のピースを立方体に組んだ状態で、その配置からピースに番号を付けた。

(上の変形モデルの写真で、立方体に書き込んである数字のこと。)

ちょうど反対側のピースの番号を足すと9になるように割り振っている。

(試作品では「1番」のピースの上部に、組木屋のロゴマークを描き込んでいます。​)

ピース形状から付けた呼び名も、「3」とか「0」とかの数字にしてしまったために、ややこしくなってしまったが、これを数字以外の記号にすると、もっとややこしくなりそうだったので、とりあえずこのまま。

配置から付けた「ピース番号」を表記するときには「〇番」として区別する。

さらにいうと、立方体の「面」にも呼び名が必要になって(制作時に面に貼り付ける図面を区別するため)、それも数字で(サイコロルールと同じように反対の数字を足すと6になるように)呼び名を付けている。さらにややこしくなるだけなので、「面番号」の詳しい説明は割愛する。

 
​・π/2 3333・0000 CM(-) 6方向遊び有り
 

2019年7月に試作。

​これも自己評価としては傑作。変形の面白さ・インパクトはCM(+)よりも大きいと思う。

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全体形状:8ピースで立方体。

     外観ではピース形状は2種類だけに見える。

     6面すべて同じ見た目。各面の凸凹は互い違い。

ピース構成:π/2 3333・0000

     「3」を右手系、「0」を左手系で試作した。(逆の場合は鏡映対称)

     右を白(薄い色)、左を黒(濃い色)とした。(右と左とは必然的に互い違いの配置となる。)

ピース形状:5種類。​(上写真9枚目参照)「3番」が初めに外れるキーピース。

動き:6方向(3軸±方向)に、4個セットで動かせる。

   ロック機構は無い。

解法:コーディネートモーション(-)の動きをした場合のみ、キーピースが外せる。

その他:​初めは、「1番」と「8番」を食い込ませるための切り欠きは、加工が比較的容易な立方体とした。

    それでも十分面白いと思うが、動きを制限する継手型にしたかったので改造。

    120°回転対称な継手、「河合継手」と原理的にはほぼ同じ。

    「ピース番号3」の向きで別解が生じることが分かったので、別解封じを追加。

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/ifoEVY9sgcw>

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/-v1vKexCb_I>

120°回転対称の継手は、加工がかなり難しいし、強度的にも無理がある。

天然木で作る場合は、立方体の切り欠きぐらいが妥当かなと思う。

 
​・π/4 凸凸と凹凹 CM(+) を作ろうとしたけど、、、
 

π/4シリーズ」のネーミングがまだ定まらない。とりあえず、面に現れる凸凹の向きで呼び名をつけておく。

π/4シリーズ」のうち「凸凸と凹凹 CM(+)」と呼んでいるものの制作にチャレンジしたが、現状の組木屋の設備と腕とでは無理だということがわかった。

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全部凹レールのピースはなんとか加工できた。(写真1~3枚目)

​(これだけでも糸鋸で手作り加工することの困難さは想像いただけるかと思う。)

しかし凸レールがあると材のサイズが大きくなり、それを45°で加工しようとすると、まず、ドリルの長さとストロークが足りない。糸鋸盤での切断厚も限界を超えてしまう。かといってピースを縮小すると、精度の良い加工ができない。(写真4・5枚目)

ということで、「π/4シリーズ」も複数のヴァージョンを考えて、図面を描いているのだが、試作してその動きを確認することはできていない。

継手形状を妥協して小さいサイズで作るか、それとも「π/4シリーズ」を手作りすることは諦めて、3Dプリンターで出力するため、ちょっとずつ3D-CADを習得していこうか、などと思案中。

 
 
​・π/2 3210・3210 基本形

ここでまた「π/2シリーズ」に戻って、ピースセレクションが美しい、全8種基本形バージョンを作ってみた。

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ピース形状

全体形状:8ピースで立方体。内部空間ゼロ。

     外観6面の見え方は、組み方によっても変わる。

ピース構成:π/2 3210・3210

     右を白(薄い色)、左を黒(濃い色)とした。(右と左とは必然的に互い違いの配置となる。)

ピース形状:全8種類。​(写真6枚目参照)

動き:4個セットで(どのセットでも)動かせる。

   途中で違う方向への動きはできない。

解法:4個セットでスライドすると外せる「スライド解」。

   組み方は2通りある。

その他:パズルの問題として、​外すことは、ごく簡単。

    組むことも、たいして難しくはないだろうと思う。たぶん。

    (自分で作ったパズルの難易度を、客観的に判断することは非常に難しいのですが。)

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/y_4Pk-3c9o0>

動画URL(限定公開)<https://youtu.be/3lYDGDlIYps>

8ピース全部形が違うので、作るときの手間としては、地味に面倒くさい。

それでも、1セットは天然木で作ってみたいと思う。

 
​・「アセンブリ解」と「ソリューション解」と「インポッシブル解」
 

組木パズルを考えていると、「解」と呼ぶものにも複数の種類があることに気が付く。

一つは、「①空間的に重ならずに配置できる解」、もう一つは「②実際に組み立て解体できる解」。

​つまり、「③空間的に重ならずに配置できても、実際には組み立て解体できない解」がありうる、ということ。

①-②=③という関係。

​一般的に「解」といえば、②のことだけを意味すると思うが、解が有るか無いかも分からない状態から新たな問題を検討するときには、①の概念が必要になる。

「Burr Tools」という解析プロクラムでは、①のことを「Assembly」、②のことを「Solution」と呼んでいるようだった。組木屋では、よい日本語訳が思いつかなかったので、とりあえずそのまま①を「アセンブリ解」、②を「ソリューション解」と呼ぶことにした。

(組木屋ジグソーキューブにおいて、「ソリューション解」は、4個セットで動かして外せる「スライド解」のものを指す。「Burr Tools」では、複数のピースを同時に動かすような解析はしてくれないようなので、組み立て可能な場合でも全部「Solutions:0」となってしまう。したがって、組み立て可能性は自分で検討しなくてはいけないのだが。)

「Burr Tools」で「3210・3210」の解析結果例。

まだまだ使いこなせてはいないけど、めっちゃ便利。

 
​・π/2シリーズ ピースセレクションからの検討
 

個人的に一番面白いと思うのが、③の場合。これを「インポッシブル解」と呼ぶこととする。

​「π/2 3333・0000」の場合、「アセンブリ解」が1通りあるけど「ソリューション解」は存在しない。つまりこれが「インポッシブル解」。普通には組み立て解体できない。これを工夫してコーディネートモーションでのみ解けるようにできたのが、「不可能を可能にした!」という感じでとても面白かった。

その他のセレクションについても、解があるかどうか、いくつか検討してみた。(考えうるピース構成から、どのピースを選ぶか、どのピースを選んだか、といったことを「セレクション」と呼びます。)

ここから「π/2シリーズ」はピースセレクションを数字で表して整理することとした。

3333・0000 アセンブリ解 1通りインポッシブル解)

3332・1000 ​ソリューション解 1通り

3322・1100 ​ソリューション解 5通り

3311・2200 ​ソリューション解 1通り

3300・3300 ​解無し

3300・2211 ​ソリューション解 1通り

3210・3210 ​ソリューション解 2通り

3210・3300 ​解無し

​3210・2211 ソリューション解 12通り

3111・3111 ソリューション解 2通り

3111・2220 ソリューション解 2通り

2222・2200 ソリューション解 2通り

2222・1111 アセンブリ解 2通り(インポッシブル解1通り ソリューション解1通り)

2220・2220 ソリューション解 2通り

2211・2211 ソリューション解 12通り

​・・・

数字の合計が12になるピースのセレクションを、総当りで検討しても良いのだが、あまり綺麗でないセレクションのものは、どうせ作らないと​思うので、いまのところ一部しか検討していません。

​すべてのセレクションを考えるとすると、鏡映対称なものを別として数えて、たぶん114通りあると思う。

(エクセルで表を書きながら一所懸命に数えました。抜け・重複がないか、ちょっと自信ないけど。)

セレクションとしては8種類すべてを使う「3210・3210」が断然美しいと思う。

その次に綺麗なのは、「3333・0000」と「2222・1111」かなと。(インポッシブル解なのがまた面白いし。)「3111・3111」もかなり面白いものが考えられそう。

 
​・今後の予定(2019年8月時点)
 

・「π/2シリーズ」のいくつかは、天然の木で制作するつもり(材の手配中)

・うまくいったものからいくつかを、パズルコンペに出品してみたい

・「π/2 2222・1111」で面白いものが考えられないか検討したい

・「π/4シリーズ」も制作したいが、今のままでは無理

 →「丸継ぎ」を妥協して、比較的簡単な「蟻継ぎ」の形で、サイズ小さめで制作するか

 →3Dプリンターで出力できるよう、まずは3D-CADの習得に励むか

 →組木屋の設備を拡充するか

 (大型の糸鋸盤、ボール盤、特注ドリルビット、などが必要となりそう。なにより作業場のスペースが問題)

・「8ピースジグソーキューブ」とはまた別シリーズとなるが、「6ピースジグソーキューブ」というアイデアを、ぼんやりと思いついたので、すこし詰めて考えてみようと思う

・「nピースジグソー」のシリーズでも、まだ作ってみたいものがあるのだが、

​優先順位をどうしようかな、、、という感じ

 
​・天然木で制作
 

​2019年11月に天然木での制作にチャレンジしました。

​まあまあ、パズルとして成立するくらいの精度では制作できたと思います。

IMGP5384_R
IMGP5387_R
IMGP5615_R
IMGP5613_R
IMGP5390_R

π/2シリーズのコーディネートモーション+とー(赤と黒)を作成。

パズルとしては、​組んだ状態が不可能物体的であることを楽しめるように、動かす前に6面すべてを見ていただきたいので、透明のケースに入れて提示するのがよいかなと思っています。

 

 
​・3D-CADで作図
 

天然木での制作と並行して3D-CADの勉強をして、いろいろ作図してみました。

組木屋ジグソーキューブ(赤)
組木屋ジグソーキューブ(黒)
組木屋ジグソーキューブ(緑)
組木屋ジグソーキューブ(黄)
組木屋ジグソーキューブ(紫)
組木屋ジグソーキューブ(青)
組木屋ジグソーキューブ(橙)
組木屋ジグソーキューブ(桃)
 
​・シリーズの作品名
 

10種類以上の作品を考えたのですが、それぞれを記号で表すのはややこしいので、主なものに色の名前を付けることにしました。(3D-CADデータを作成するときに思ったので)

【レギュラー9色】

π/2 3333・0000 CM+ 6方向遊び ←「

π/2 3333・0000 CMー 6方向遊び ←「

π/2 3210・3210 スライド 基本形 ←「

 ↑2種類のソリューション解がある。

π/2 3210・3210 スライド(迷路) ステップ ←「

 ↑ソリューション解を封じて、唯一のインポッシブル解とした。

π/2 2222・1111 スライド・CM+ ←「

 ↑2種類の解がある。1つはスライドで外せるソリューション解。1つは難問インポッシブル解。

π/4 3333・3333 左右 スライド ←「

π/4 6444・2220 左ー1 CM+ ←「_2」

π/4 3333・3333 左右 CMー ←「_6」

π/4 3333・3333 全左 差し込み ←「

このほかにも未作図だったり検討中だったりするものがいくつもあるのですが、3Dプリンターで使える色がもうなくなってしまった。​より面白いものができたら、また色を変えるかも。

【補欠】

π/4 3333・3333 左右 CM+ ←「_1」

 ↑凹レールの途中留めがイマイチだけど。

π/2 3111・3111 スライド・CM+ ステップ ←「紫_1※」

π/2 3111・3111 スライド・CM± ステップ ←「紫_3※」

 ↑3Dプリンターで出力してみたら、緩みによる別解が続出。精度問題の解決は困難。

【3D-CADで未作図(2Dでは作図済)】

π/2 3111・3111 スライド・CM+ ステップ ←「紫_2,4※?」

 ↑解法の違うパターンを5種類ほど2Dで作図、どれをレギュラーとしようか検討中。

π/4 6666・0000 凸凹 CM+ ←「茶色?」

π/4 6444・2220 凸凹 CM+ ←「?」

π/4 3333・3333 凸凹 スライド・CM+ ←「?」

【検討中】

π/4 3333・3333 同形 直線爆発 ←「?」

​ ↑無理っぽい。

π/4 3333・3333 同形 回転爆発 ←「4色(赤青黄緑)」

​ ↑アイデアはあるけど2D-CADでは作図困難。3Dでもかなり難しそうだけど、ぜひ試してみたい。

 
​・3Dプリンターで出力
 

3Dプリンターで出力するにあたり、その精度とクリアランスの関係をいろいろと試行錯誤。

「Shapeways]でピースごとのクリアランスを0.2mmで出力してみましたが(2020年4月に赤と黒)、入らず、ヤスリ掛け調整が必要だった。

「nピースジグソー」のシリーズでいろいろと試してみた結果、平面部分のクリアランスは0.2mm、曲面部分は0.4mmとするのを基本としようと思う。(すでにすべて0.2mmで作図してしまったので、修整がめっちゃ面倒だけど。)

「赤」と「黒」以外は、曲面部分のクリアランス0.4㎜として「DMM.make」で出力。

​若干緩めではあるが、ヤスリ掛けをしなくても組めた。

とりあえず、9種類をレギュラーとしようかと。出力してから別解があることに気が付いて修整したりとか、試行錯誤。

 
​・組木屋ジグソーキューブ[赤] KUMIKIYA Jigsaw Cube [red]
 

『π/2 3333・0000 CM+解法 6方向遊び 3方向ロック CMー変形用切り欠き有り』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[黒] KUMIKIYA Jigsaw Cube [black]
 

『π/2 3333・0000 CMー解法 6方向遊び 120°回転対称接手』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[白] KUMIKIYA Jigsaw Cube [white]
 

『π/2 3210・3210 単純スライド解法(2配置解有り) 遊び無し 内部空間ゼロ』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[黄] KUMIKIYA Jigsaw Cube [yellow]
 

『π/2 3210・3210 スライド迷路解法(2配置解有り) 段差止め有り』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[緑] KUMIKIYA Jigsaw Cube [green]
 

『π/2 2222・1111 スライドCM+解法・単純スライド解法(2配置解有り) 遊び無し』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[橙] KUMIKIYA Jigsaw Cube [orange]
 

『π/4 3333・3333 左右 スライド迷路解法 6方向遊び』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[青] KUMIKIYA Jigsaw Cube [blue]
 

『π/4 6444・2220 左-1 CM+解法 6方向遊び 3方向ロック 逆変形行止り』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[紫] KUMIKIYA Jigsaw Cube [purple]
 

『π/4 3333・3333 左右 CMー解法 6方向遊び』

 
​・組木屋ジグソーキューブ[桃] KUMIKIYA Jigsaw Cube [pink]
 

『π/4 3333・3333 全左(完全対称) 4p-CM+解法 遊び無し 内部空間ゼロ』

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