「四方鎌継ぎ」と「不可能四方鎌継ぎ」
今回は、クラフター上田の作品「不可能四方鎌継ぎ」を紹介いたします。 写真の左が通常の「四方鎌継ぎ(しほうかまつぎ)」写真の右が、今回組木屋のクラフターが制作した「不可能四方鎌継ぎ」です。 「不可能四方鎌継ぎ」を紹介するにあたり、まずは「継手(つぎて)」とはなんぞや、というところから順番に説明をしたいと思います。 継手・仕口・組物とは 木材を組み合わせてつなげることを一般的に「木組(きぐみ)」もしくは「組木(くみき)」といいます。 (「木を組む”こと”」およびその技術のことを「木組」、「木を組んだ”もの”」のことを「組木」と呼ぶことが多いように思います。) 伝統的な木造建築や家具製作において、様々な木組が編み出されて実用とされてきました。 その中で、二つの木材を長さ方向につなぐ部分を「継手(つぎて)」、二つ以上の木材を違う方向につなぐ部分を「仕口(しぐち)」と呼びます。 さらに、古いお寺なんかでよくあります、柱の上に複雑に木を組み合わせている部分は「組物(くみもの)」と呼ばれたりします。 (職種・地域・人によって呼び方や定義には、いろいろ違いがある